自分で気づくのは難しい?腎結石について知っておこう!

腎結石で痛みが出る部位のイラスト

人類が結石と闘ってきた歴史は大変古く、なんと約7000年も前のエジプトのミイラからも尿路結石の痕跡が見つかっています。

日本では年間に大体10万人程度の人が何らかの結石に悩まされると言われていて、一生涯の間に4%程度の人がいずれかの尿路結石に罹患すると言われています。

尿路結石に罹患すると、刺しこむような激痛(疝痛)があるというのは、よく耳にすることかもしれませんが、同じ結石でもほとんど症状が見られないものもあります。

今回ご紹介する腎結石は腎臓内の「腎杯」や「腎盂」にできた結石についてです。

腎杯や腎盂にできる結石は「上部尿路結石」である

上部尿路結石に分類される

腎結石=腎臓結石と言うのは、腎臓内にできる結石のことを表していて、腎杯にできる「腎杯結石」と腎盂にできる「腎盂結石」をまとめて指し示す言葉です。

腎臓と言うのは、尿をろ過・生成する働きをもっているのですが、尿中に溶けきれなかったカルシウムなどは尿中にあったシュウ酸と結びついて石を作ることになります。

これは簡単に言うと、水に塩を溶かしても、塩の量が多くなると水には溶けきれない分が出てきたりするのと同じようなことです。

尿の中にも、許容量以上の成分があると、溶けきれずに結晶化してしまうというわけです。

こうした現象は、腎臓内でも腎臓の「乳頭部」と言われる尿の浸み出てくる部分で起こる現象なのですが、ここで結晶化した石が乳頭部から離れ、腎杯や腎盂で詰まってしまったり、そこからさらに尿管に下っていったりすると、自覚症状として色々な症状がでてくることになるのです。

また、今回は腎杯や腎盂にできる「腎臓結石」についてご紹介していますが、これに腎臓に近い尿管を入れた部分を「上部尿路」と言います。
そして、この上部尿路に結石を生じてしまう人は、全尿路結石患者の95%にも及びます。

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腎結石の症状はわかりにくい?

腎臓にできる結石はわかりづらい

一般的に「結石は激痛」というイメージがありますが、実は腎臓内に留まっている腎結石については他の部分にできる結石に比べて痛みは鈍いと言われています。

結石が腎臓から尿管へと移り、尿管や膀胱が詰まると、腰~背中にかけての刺すような痛み(疝痛)が特徴として現れることが多いのですが、腎杯や腎盂に留まる結石については「鈍痛」くらいを感じる人がいても、それ以上の痛みを感じる人は稀と言われているのです。

また、腎結石が小さく、そのまま尿管を下って下部尿路へたどり着き、さらにそのまま体外へ排出されることも実は珍しくなく、ちょっと体調が良くない…程度で、本人が気づかないままに結石が体外へ排出されるこもあります。

しかし、腎杯や腎盂から他の場所に移らなかった場合、腎結石はサンゴ状の大きな結石になる時もあり、そのような結石は「サンゴ状結石」と呼ばれます。

ここまででご紹介したように、腎臓内における結石はほとんどが鈍痛程度と言われていますが、結石が腎盂の尿管への移行部分に詰まってしまった場合は、腎盂の内圧が上がってしまうことから、「腎被膜が伸ばされること・腎盂が痙攣を起こすこと」の2点の理由のために、他の尿管結石と同じような疝痛をきたすこともあります。

腎結石の判断はどうなされる?

上述のように、腎結石は一般的に素人判断でわかるというのは難しいものです。

ですから、腎結石があっても健診まで気付かない人や、疝痛があって初めて病院を訪れる人は少なくありません。

そこでは、尿検査で血尿を調べたり、何らかの自覚症状がある場合は「冷や汗・吐き気・肩こり・頭痛・めまい」などが頻発していないかなどを問診されたりします。

また、結石以外で疑われる病気について調べたり(結石はよく膀胱炎や前立腺肥大など、他の病気を併発することもあるため)します。
その際には静脈から造影剤を注射し、X線撮影である排泄性腎盂造影検査をすることも珍しくありません。

腎臓結石はどういった治療のステップを踏むの?

腎結石であっても、その大きさが8mm程度で形もいびつでなければ、尿と一緒に排泄されることが多いので、大げさな治療をする前に、水分を多く摂取するとか、尿管を拡張する効果のある薬を服用したりすることで「自然排石」を促す場合が多いです。

これは医師の方針でも違うのですが、大体石の大きさが10mm未満であれば、このような「自然治癒」と言えるような治療を試みられます。

しかし、結石が大きく、このような自然排石が望めない場合は、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を用いる治療が最近では主流です。

これは体外で発生させた衝撃波を結石に収束させて結石を破砕し、その後、小さくなった結石を自然に体外へ排石させる方法です。

ただ、この治療で効果がない場合や、砕石片が残ってしまった時は、内視鏡的な治療であるTULという方法を用いて結石を除去することになります。

腎結石の原因は未解明?

結石の成分はシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムがほとんどなのですが、ではどうしてこうした成分が腎臓内で結石となってしまうのか、明確な原因や直接的な原因と言うのははっきり解明されているわけではありません。

ただ、欧米化した食生活で動物性タンパク質の摂取量が上がったことや、ストレス過多な生活をする人が増えたこと、さらに体質などが複合的に絡み合って結石を形成しているのではないかということは言われています。

このうち、体質について自分で改善するのは難しいですが、食生活とストレスについては、自分でも努力の余地がある部分ですので、腎結石の予防として、食生活や生活スタイルの根本的な見直しをすることは有効とされています。

腎臓結石(腎結石)の気づきづらい自覚症状とは?

腎結石

一般的に他の尿路結石のような「疝痛」があまりないために、本人が気づきにくいという腎結石ですが、実は結石ができる場所によってははっきりとした自覚症状がある場合もあります。 気づかないままでいると、ちょっと厄介なことになりや・・・

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