ショックを受けている女性の写真 結石は排尿時のツラさなども有名ですが、何と言ってやはり結石といえば「激しい痛みがある」というのが有名ですよね。 1度結石になってしまった人はもちろん、その痛みを何度も経験したくないという人がほとんどですし、経験者の話を耳にしてことがある人は、できれば結石にはなりたくない…!と切に願ってしまいます。 ただ、結石と言うのは食生活や生活習慣によって、そのリスクを上げたり下げたりすることができるだけなく、既往かどうかということでも、生活内において気を付けるべきポイントが変わってきたりする病気です。 さらには、遺伝性でなりやすい種類の結石などもあり、結石を気にする人全員が同じことについて注意していたら良い、ということでもありません。 全員等しく注意すべきポイントもあれば、個人個人で場合を考えながら注意するポイントもあるのです。 ここでは、結石を気にするあなたに、「あなただけに合った」結石への注意をみつけていただくべく、様々な観点からの結石注意ポイントをご紹介します。

全員が共通してできる結石に対する注意は?

結石には水分摂取がもっとも大事 今までに1度でも結石になったことがある人、今まで1度も結石になったことがない人、そして遺伝的になりやすい種類の結石がある人、それぞれに共通して注意できるポイントをまずご紹介します。 それは「水分の摂り方」です。 これはどういうことが言うと、結石と言うのはそのほとんどが、尿が濃いために、体内で余剰になってしまった成分をうまく排出することができず、結石化させてしまうというのが大きな原因です。 例えば、尿路結石の成分で最も多い「カルシウム系の結石」であるシュウ酸カルシウムの結石やリン酸カルシウム結石は、尿中のシュウ酸やリン酸が通常の濃度よりも濃くなることが原因で結石ができてしまいます。 これを防ぐには1日1.5リットル以上の水分を摂ることが奨励されていますし、またシュウ酸などが健全に体外へ排出されるための、適度な量のカルシウムの摂取が欠かせないというのは最早常識となっています。 特に、遺伝要素のない結石の再発を防ぐ人や、これから結石ができることを防ぎたい人には、1日に摂取する水分量を少なくしないということはとても大切な注意ポイントになります。 次の項で詳しくご紹介する、遺伝的要素の強い「シスチン尿症」による腎結石の場合も、水分をしっかり摂ることは大変重要なポイントになります。 結石と言うのは、その原因がどういったものであっても、水分をたくさん摂取することがとても大切なのです。 次に結石に対する注意点として挙げたいのは「食事の際の動物性タンパク質」です。 現代は食生活が非常にアンバランスなので、1日の食事に中で動物性タンパク質を摂取する機会が大変高くなっています。 動物性タンパク質の過剰摂取は、尿中のシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムの濃度を上げることに直結する行為です。 さらに、灰汁の強い食べ物にはシュウ酸を含んでいるものが多く、貧血予防のホウレンソウなども、実はシュウ酸という面からみると、大量摂取は控えた方が良い食品となっています。 他にも紅茶やコーヒーにもシュウ酸は多く含まれているので、毎日依存してしまうほどの摂取を繰り返すと、体内的には「もうやめて!」というサインとして結石が起こることも考えられます。 [gads3] [gads2] [gads]

遺伝的要素がある結石に対する注意点

遺伝的要因による結石
尿路結石の人の中で、1~2%の患者は遺伝的要素から結石になってしまうと言われています。 その遺伝的要素として多く挙げられるのが「シスチン尿症」を罹患している人です。 シスチン尿症とは病気として多くの人が罹るものではなく、寧ろ珍しい病気に分類されるものです。 この病気は大まかな説明としては、アミノ酸の一種である「シスチン」が尿中に排出されてしまうことで起こります。 尿中のシスチン濃度が上がるということは、他の尿路結石の主な原因物質であるシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムが尿中濃度の高まりで結石化するのと同様に、尿中でシスチンが結石化しやすくなるということになります。 また、シスチン尿症の原因となる遺伝子は劣性遺伝子なので、この病気を発症している人は両親から1つずつシスチン尿症を起こす遺伝子を受け継いでいることになります。 これは、表面的にはシスチン尿症を罹患している人の両親にはシスチン尿症は発症していないことがあるということが言えるのです。 つまり、両親は自分では気づかないうちに子どもに「シスチン尿症遺伝子」を渡しているということですね。 シスチン尿症の症状は一般的には10~30歳までに始まるとされていて、初めの症状としては結石のつかえによる「尿管痙攣」での激しい痛みがあります。 そして、結石がつかえてしまった場所には細菌が集まるので、重度の感染症が起きやすくもなります。 成長過程のどこかで、両親が自分の子どもについて「この子にはシスチン尿症の疑いがある」とわかっていれば、10歳前半でこうした症状が現れるようになっても、適切な処置や治療を受けさせることが可能でしょう。 しかし、多くの保護者はシスチン尿症という病気について名前も知らない人がほとんどだと思います。 ですから、もし自分の子どもが腎結石を繰り返すとか、成人して親元から独立している人でも、自分は腎結石を繰り返しやすいなと自覚しているのであれば、1度シスチン尿症についても疑ってみる必要があるかもしれません。 シスチン尿症から結石になるという場合も、やはりその予防や治療で大切なのは、毎日の水分摂取になります。 通常の結石治療で奨められる水分摂取量が1.5~2リットルと言われることが多いのに対し、シスチン尿症の人に医師が勧める水分摂取量はなんと毎日4リットル以上と言います。 ただ、この量も昼間は本人が意識して水分を多めに摂取しても夜間に同じ量を摂取し続けることは難しいですよね。 すると、夜間はやはり体内でシスチン結石の作られやすい環境が出来てきてしまいます。 これを避けるためには、夜の就寝前にもある程度の水分を摂取することを心がけることが大切です。 また、シスチンは溶アルカリ性なので、尿のpHはより酸性に近い方が良いとされています。 このため、尿のアルカリ度を高める方法として、水分摂取と並行してクエン酸カリウムや重炭酸ナトリウムを服用するという方法も用いられます。

薬や治療法で注意点はある?

ここまでにご紹介してきた「結石を気にかけるあなたへの注意点」の他にも、結石には薬を服用するときの注意点や、食事内容の注意点、治療法に関する注意点などがあります。 また、結石はほぼ保険適用で治療が受けられるのですが、それでも入院が必要になることが多いので、通常の風邪やちょっとした病気で病院にかかるのに比べて、はるかに高額な治療費が必要になります。 このため、結石に1度罹った人は、痛みを思い出しての「もう2度と結石にはなりたくない」に加え「あんな急の出費はもう嫌だ」という金銭的な忌避感も出てきます。 結石にかかる治療費に関しては、別の頁で詳しくご紹介をしているので、今回は結石に関する注意として、薬に関して触れておきます。

尿路結石で注意すべき薬

尿路結石で病院を訪ねると治療の一環として薬を処方されるというのは珍しいことではありません。 しかし、結石以外にも他に病気を持ち、薬を処方されていれば、そこには注意が必要になります。

アセタゾラミド

ダイアモックスの画像 商品名:ダイアモックスR…緑内障やメニエール氏病、睡眠時無呼吸症候群やてんかんに用いられることの多い薬です。 この薬を服用している人はリン酸カルシウムを形成するリスクが上がるので、できるだけ水分を摂るように努力をしてください。

グルココルチコイド

プレドニンの画像 商品名:プレドニンR…膠原病や服腎不全、リウマチ疾患などなどに利用される薬です。 この薬は尿中のカルシウム排泄を増加させることがあるので、注意が必要なのです。

活性型ビタミンD3

ロカルトロールの画像 商品名:ロカルトロールR…腎臓でのカルシウムの再吸収を促進する効果があり、カルシウムを含有する結石ができやすくなります。 働きとしては骨粗しょう症などに効果が期待できる薬となっています。

ケイ酸アルミン酸マグネシウム

グリネートの画像 商品名:グリネートRS…胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍など、消化器系の病気で処方されることの多いお薬です。 ただこのお薬は、長期にわたって服用することで、ケイ酸結石のできる可能性が高まる危険性があります。

サプリメントの使用で結石を事前に予防

2度とツラい思いをしないためにも、結石の再発を防ぐためにサプリメントの摂取を検討してみるのも一考です。 高い治療費を考えると、毎日のサプリメントを習慣にして予防を心がけるということが非常に良い結果をもたらします。 サプリメントは健康食品ですので、その名の通り食品の扱いとなります。薬と併用することに関しては基本的に問題ありません。 サプリメントの摂取に関して心配がある方は、一度かかりつけのお医者さんに相談してみるのもいいでしょう。