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結石を予防するレシピとは?

結石に1度罹ると男女問わず「再発する可能性が高い」というのは一般的によく言われることです。

ただし、いくら再発をしやすいと言っても、やはり本当に再発をしてしまうかどうかは、個人の体質の差が大きく関係してきます。

しかし、実はその体質の差だけではなく、結石は「食事によって」再発をできるだけ抑えたり、そもそも結石のできにくい身体にすることができるってご存知だったでしょうか?

結石には「飲水」療法が何より効果的と言われていますが、それだけでない、「結石と食べ物」さらには「結石と食事療法」、「結石に効くレシピ」をギュッとまとめてご紹介します。

結石を作りやすい食事環境とは?

遺伝や体質で結石ができやすい人というのは、実際に存在していますが、大多数の結石患者は「食事」や「生活習慣」が結石の原因となっていることがほとんどです。

中でもほとんどの結石の成分となっている「シュウ酸カルシウム」については、尿のpHが酸性よりの場合に体内に自然発生する場合も稀にありますが、大体が食事によってコントロールすれば体内での結石の発生を防ぐことができます。

結石とシュウ酸カルシウム

シュウ酸カルシウム

食事で体内のシュウ酸カルシウム濃度をある程度コントロールできるということは、逆を言えば「シュウ酸カルシウム結石」ができやすい環境下に身体を置き続けると、必然的に結石を体内に拵えてしまうということです。

また、このシュウ酸カルシウム結石は、体内のシュウ酸値が高いことに加え、体内のカルシウム値が低いことが、結石を作ってしまう環境を加速させてしまいます。

シュウ酸はそもそも食事などから体内に摂りこまれても、充分な量のカルシウムが体内に存在していればカルシウムと結合して、体外への排出が容易になります。

しかし、日本人は基本的に日常でのカルシウム摂取量が少なく、加えてシュウ酸の多い野菜(ホウレンソウや長ネギなど)を頻繁に摂るので、シュウ酸カルシウム結石を抱えてしまうリスクの高い食事文化を持っています。

この習慣は長らく続いてきたので、習慣をガラッと変えることはすぐにはできません。
それでも日本人も少しずつはカルシウムを以前より摂れるようになってきたので、食事の欧米化に伴って増えている結石患者を、わずかながらでも抑制できるようになってきているかもしれません。

尿酸と結石の関係は?

尿酸結晶の画像

食事の欧米化=肉食や動物性タンパク質の摂取が増加と言えるのですが、動物性タンパク質の摂取量が上がるということは、同時に「尿酸」の体内濃度が上がるということになります。

カルシウムを摂取する量が少ない日本人は結石になりやすいとご紹介しましたが、では昔から牛乳やチーズと縁の深い欧米の人たちが結石になりにくいかと言うとそんなことはありません。

欧米の人も肉中心の食生活なので、もちろん結石にはなりますし、動物性タンパク質の摂取が(とても)多いということは、それだけ尿酸値が高い人が多く、尿酸結石の人も割合も多いということになります。

日本人も動物性タンパク質を日々たくさん摂取するようになっているので、今までに多かったシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムが主成分の結石に加え、尿酸結石が出来る人も増えているのです。

そう、結石の成分はシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムだけでなく、尿酸が過剰になることでできる「尿酸結石」というものもあるのですね。

尿酸結石も、出来るメカニズムとしては体内で余剰してしまった尿酸が尿中にたくさん排出され、その尿酸を核として徐々に石が大きくなる…という点では、成分こそ違えシュウ酸カルシウム結石などと同様です。

ただ、尿酸というのは、溶アルカリ性で、溶媒が酸性だと沈殿しやすくなる特徴があります。
ということは、尿が酸性に寄ってくると尿酸結石ができやすくなるということです。

また、尿酸値が高いということは痛風を併発している人も多く、痛風患者さんの中で尿酸結石のリスクが高い人もしくは尿酸結石の既往歴がある人の割合は高めなのです。

ですから、尿酸値が高い人には、痛風に対するお薬を服用して尿酸値を下げるという選択があるのですが、いくつか種類があるなかで、尿中へ尿酸を排出することで体内の尿酸値を下げようとする薬は、逆に尿酸結石のリスクを高めてしまいます。

できれば尿酸結石を作らないためには、極度に薬に頼るのではなく、そもそも食事で尿酸値を高めるような食材を摂取しすぎないという工夫が大切になるのです。

現在、結石と合わせて痛風にも悩んでいるあなたは、こちらの痛風のレシピが載っているサイトも訪れてみるといいと思います。

結石をなくせる食事療法はある?

クエン酸の多い柑橘系の画像

多くの結石持ちの人が気になるのは、「予防」はもちろんですが、実際には「今ある結石を溶かせること」ではないでしょうか?

しかしながら、毎日の食事だけで現在抱えている結石を完全に溶かすということは非常に難しく、不可能と言っても過言ではありません。

小さい結石であれば、通常の飲水指導などで体外へ自然排出されることも多いのですが、出来てしまっている結石を溶かして治すというのは現代の医療でも民間療法でも確立された方法はないのです。

最近の研究では、かんきつ類に多く含まれるクエン酸が結石の成長を抑える(場合によっては小さくすることもある)ということがわかったということですが、これも今のところ特効薬などになって医療現場で使われているようなものはありません。
※グレープフルーツは柑橘系ですが、グレープフルーツジュースはシュウ酸カルシウム結石のリスクが高い人は摂取を控えた方が良いそうです。

ただ、人類は何十億人と存在しているので、全ての人が結石を溶かすことができないかどうかは定かではありません。

ゆえに、これからの医学の発展で、通常のシュウ酸カルシウム結石やリン酸カルシウム結石を劇的に溶かして治癒できる食材や成分が発見されるかもしれませんね。

先に挙げたクエン酸などは、結石治療で用いられる薬に成分として入っていることもありますし、これからもっと飛躍的な効果がわかってくるかもしれない成分です。

少なくとも結石にとって悪い成分ではないので、日ごろから意識して摂取するようにしていると良いかもしれませんね。

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結石の成長を抑制する食事・予防する食事

先の項では結石に対する食事療法でちょっと希望の薄いお話をしてしまいましたが、今ある結石をこれ以上成長させないための食事療法や、結石を予防するための食事療法というのは存在しています。

ここからはこうした食事療法についてご紹介していきます。

結石を抱えてツラいあなたに、これから結石になることを避けたいあなたに、それぞれの食事療法が効いてくることを祈っています!

結石を持つあなたにぴったりの食事療法

1日に水分を1.5リットルは摂取する

水を1日1.5L飲むと結石のリスクを下げられる

結石がある人に医師が指導することの1つに「充分な水分の摂取」があります。

特に小さい結石で日常生活に支障が出過ぎない程度の痛みである場合は、自然排石によって結石を治療することが優先されるので、しっかりとした水分の摂取は欠かせません。

ただ、充分な水分の摂取と言っても目安がなければ個人個人で摂取する量はまちまちになってしまいますよね。

結石の治療において、多くの医師が指導する1日当たりの水分摂取量は「1.5~2リットル」です。

これは大きいサイズのペットボトル1本から、それに500mlのサイズを足した程度の量です。

あまり水分を摂る習慣がない人は、いきなりこの量を摂り続けるのは最初はしんどいかもしれませんが、1時間おきに時間を決めてでも少しずつ水分を摂取し、最低でも1.5リットルは水分を摂取するようにしてください。

そして、肝心なのは「水分だったら何でもイイ」というわけではない!ということです。

結石治療のために摂取する水分に最適なのは「水・ほうじ茶」などです。間違ってもコーヒーや紅茶を1.5リットルも飲むような真似をしてはいけません。
コーヒーや紅茶(緑茶やウーロン茶も)にはシュウ酸がそこそこ含まれているので、過剰に摂取するとそれが結石の原因になりかねません!

他に糖分の多い清涼飲料水や甘味飲料水をたくさん摂るのもNG。

結石を自然排石したいという人は、しばらくは自分の趣向を抑えて、とにかく結石を出すことに集中して水分を摂取するようにしてください。

動物性タンパク質や尿酸値を上げるものを控える

尿酸値を上げる動物性たんぱく質

お肉にマグロ、ウナギにビール……どれも舌に美味しい食べ物ばかりですが、結石を治療するにあたってはどれも天敵です。

特に動物性タンパク質を過剰に摂取するのは結石には大NG!

白身のお魚や大豆たんぱく(納豆など)であれば同じたんぱく質であっても、結石の成長抑制の邪魔になることは少ないので、できるだけ動物性タンパク質は控えるようにしましょう。

ただ、結石が排出されるまでにそれ相応の時間がかかりそうな場合は、長い期間にわたって動物性タンパク質を摂らないのもストレスになるかもしれませんよね。

そうした場合は1週間に1度とか日を決めて、たしなむ程度に楽しむようにしましょう。
また、動物性タンパク質を摂るのは昼食か、早めの夕食として、少なくとも夜の就寝の4時間前までには食事を終るようにすることがポイントです。

就寝前にトイレに行って高くなった尿中の尿酸やシュウ酸カルシウムを排出しておけば、寝ている間に結石が大きくなるのを防ぐことができます。
もちろん水分はたっぷり摂取しながらというのは、動物性タンパク質の入った食事をする際の最も重要なポイントですよ。

シュウ酸を含む食材はもちろん避ける

ほうれん草の画像

結石の中でも割合の高い「シュウ酸カルシウム結石」は、名前の通り、シュウ酸とカルシウムが結合してできた石です。

通常の食事では、ホウレンソウやごぼうなどちょっとあくの強い葉物などにシュウ酸が多く含まれていることがわかっています。

他にも、先にご紹介したコーヒー、紅茶にもシュウ酸は比較的多いですし、意外にキャベツやバナナなどにも結構含まれているのですよね。

できれば結石の治療中にはこうしたシュウ酸を多く含むものを過剰に食べるのは避けることが望ましいのですが、コーヒーや紅茶が好きな人はこれらを避け続けるのもしんどいですよね。

そうした場合には、シュウ酸と結合しやすいカルシウムをきちんと摂ることで、シュウ酸はカルシウムと結合して尿として排出されるので、シュウ酸が新たに結石化するのを防ぐことができます。

コーヒーや紅茶には牛乳を入れるとか、ホウレンソウなどはミルクスープにするなどすれば、通常の食事量をたまに摂取するくらいなら問題ないでしょう。

結石を予防したいあなたにぴったりの食事療法

結石予防に効果のある食事と言うのは、実は結石の成長を抑制する食事とそんなに大差はありません、というより多くの内容が共通事項となります。

水分の充分な摂取、カルシウムの充分な摂取、シュウ酸・尿酸などになる食べ物を過剰に摂らない、動物性タンパク質を過剰に摂取しない……こうしたことを守って規則正しい生活をしていれば、そうそう結石になることはありません(個人の体質にはよりますが)。

また、野菜や果物に多く含まれる「カリウム」をしっかり摂取することができれば、尿のpHを正常に保つことができるので、結石の予防には非常に効果があります。

食べる果物によっては、結石に効果のあるクエン酸が多く含まれていることもありますし、多くのビタミンは何より健康には最適です。

結石を予防するために気を付けたい食材

結石を予防するためには、シュウ酸を多く含まないものや、糖分・尿酸を多く摂らない事は基本ですが、それ以外にも気を付けた方が良い食材などがあります。

実は硬水は結石を作る原因に?

硬水

ダイエット効果を目的としていたり、通常の飲み水としてコンビニやマーケットで買っていたりして、海外のミネラルウォーターを飲んでいる人は今や少なくないですよね。

しかし、実は硬度の高い水、つまり硬水というものにはカルシウムが含まれているものも多く、あまり過剰に摂取し過ぎると却って結石にはよくないことがあります。

日本人はそもそもカルシウムの摂取量が少ないので、そこまで危険ではありませんが、結石予防や結石の成長抑制で1日2リットル以上の硬水ミネラルウォーターを飲む人は、水以外のものからのカルシウム摂取によって、1日の摂取量が限度を超えるかもしれません。

ですから、できれば結石の予防や結石の成長抑制で水分を摂取する時は、軟水を利用するようにした方が良いでしょう。

ただ、カルシウムが不足すると、体内のシュウ酸が体外へ排出されにくくなるので、1日に必要な600mgはしっかり摂れるようにしましょう。

結石に効くレシピのご紹介!

クルミを使ったレシピ

実は結石に対する民間療法で多いのが「クルミ」を使ったもの。

クルミは腎機能を高める効果が期待でき、泌尿器や泌尿器系の異常・結石に効果があるとされているのです。

なかでも次にご紹介する「クルミのゴマ油ねり」は結石に対する民間療法で最も有名なレシピと言えるでしょう!

クルミのゴマ油ねり(結石の自然排石を促したいあなたへ)

クルミのゴマ油ねり

【材料】
  • クルミ…1カップ
  • ゴマ油…大さじ5
  • 氷砂糖…カップ3分の1
【作り方】
  1. フライパンにゴマ油を入れ、弱火で温めます。
  2. ゴマ油入りのフライパンが温まったら、クルミを投入。
    弱火でクルミの色が茶色になるまで炒ってください。
  3. クルミが炒られて茶色になったらフライパンから取り出し、すり鉢で潰しましょう。
    すりつぶせたら再びフライパンへ戻します。
  4. フライパンに戻したクルミを弱火で温めつつ、砕いた氷砂糖を入れます。
    氷砂糖がドロドロに溶けて来たら火を止めて、粗熱が取れたら別の容器へ移します。
  5. 放置するとゴマ油が分離してしまうので、冷めるまで良くかき混ぜます。
  6. 完全に冷めたら、1日に4~5回程度、大さじ2杯程度ずつ食べると、1~3日で結石が排石されることが多いということです。

干しシイタケを使ったレシピ

クルミと同じく、そしてクルミよりも古くから結石の排出で利用されてきた民間療法です。
クルミよりも材料が少なく手間もかからないので、普段料理をしない人でも作ることができます。

干しシイタケの黒焼き(結石の自然排石を促したいあなたへ)

干しシイタケの黒焼き

【材料】
  • 干しシイタケ1~2個
  • アルミホイル適量
【作り方】
  1. 干しシイタケを水で戻さず、アルミホイルに包んで黒くなるまでフライパンで焼く。
  2. 黒く焼けたらすり鉢で根気強く粉末状になるまですり潰します。
  3. この粉末の干しシイタケの黒焼きを1日2回程度、お湯に煎じて飲むと結石が自然排石できることが多いのだそうです。

ふのりを使ったレシピ

ふのりとヒエのハンバーグ

あまり知られていないのですが、ふのりも結石の自然排石に役立つ食材の1つです。

ただ、ふのりは普段使うことが多くない食材でもあるので、どうやって使えば良いのか悩むところです。

そこで、ふのりとヒエを使った食べやすいハンバーグのレシピをご紹介します。

ふのりとヒエのハンバーグ

【材料】
  • ふのり…5g
  • ヒエ…50g
  • 水…100cc
  • 塩…小さじ1
  • 松の実(なければクルミ)…10g
  • 玉ねぎ…50g

(ソース材料)

  • 豆味噌…大さじ1
  • 梅酢…大さじ1
  • はちみつ…小さじ2
【作り方】
  1. ヒエは予め水と塩を一つまみ(材料の10gのうちの1部)を入れて固めに炊いておきます。
    ふのりも予めさっと水に付けて上げ、細かく切っておきます。
  2. 松の実(もしくはクルミ)と玉ねぎをみじん切りにし、ヒエと残りの塩を入れ混ぜます。
  3. 上記の1が混ざったらふのりを入れてこね混ぜ、熱したフライパンで両面を焼きます。
  4. ソースの材料を混ぜ合わせてソースを作ります。
  5. ふのりハンバーグがしっかり焼けたら、ソースをお好みの量かけて出来上がりです。

いかがでしたか?結石ができないようにするためには食事習慣の改善が何よりも効果的です。

また、サプリメントを上手に活用すれば、毎日の食事のサポートとして非常に役立ってくれるので、ぜひ一度手に取って試してみてくださいね。