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一般的に他の尿路結石のような「疝痛」があまりないために、本人が気づきにくいという腎結石ですが、実は結石ができる場所によってははっきりとした自覚症状がある場合もあります。
気づかないままでいると、ちょっと厄介なことになりやうくもあるので、できれば自覚症状がなくても、定期健診などで腎結石には早く気づきたいところです。
ここでは、腎結石に早く気付くための、自覚症状のポイントなどについてご紹介していきます。
腎結石のできる場所について
腎結石と一言で言っても、場所によって「腎杯結石」と「腎盂結石」に分けられます。
腎杯結石
腎杯結石と言うのは、名前の通り、腎杯にできる結石です。
腎杯と言うのは、尿管の腎臓内における先端部分と言える場所のことです。
ここでできた結石というのはまだ小さく、自覚症状はほとんどないと言われています。
腎盂結石
腎臓の乳頭部でできた結石は、乳頭部を離れると、腎杯・腎盂と下ってくることになります。
ただ、腎杯にある時と同様、腎盂にある結石も、小さい場合は鈍痛を感じるくらいでさほど痛みはありません。
しかし、腎盂から尿管に下ってくると、痛みは一変して激しくなり、腰背部から下腹部にかけて激しく刺しこむような痛みを感じることも増えてきます。
また、腎盂などは、尿の排出困難などで細菌が入り込んでしまうと腎盂腎炎などにもなってしまうため、注意が必要です。
腎結石の症状で気を付けたいもの
上記のように、腎結石は初期の内、あまり自覚症状はないのですが、石が大きくなったり、尿管に下る際に痛みを生じ始めるとかなりの激痛を催すようになります。
腎結石が小さい時
腰背部に鈍痛を感じます。人によっては血尿がある場合も。
ただ、血尿も目で見てわかるほどではなく、「ちょっと色が濃いな」程度のことが多いので、血尿から腎結石がわかるのは、健康診断などで引っかかった場合が多いようです。
腎結石が大きくなった場合や尿管に下った場合
腰背部・側背部・下腹部などにかなりの激痛があります。
人によっては吐き気や嘔吐がある場合も。排尿困難など、排尿に関して何らかの不都合が見られてくる時も多く、自覚症状として「どこか悪いのかな」とわかるようになります。
大きくなった腎結石は腎杯・腎盂でサンゴ状に形成することもあり、生姜のような形で腎臓内において成長することも多くあります。
腎結石は自覚症状が乏しい分、気がついたらかなり大きくなっていたということも多いので、初期の段階で見つけることはとても重要です。
腎結石に気付くポイント
腎結石は気づきづらいことが特徴ではありますが、全く自覚症状がないわけではなく、人によっては次のような症状を感じることがあります。
腰背部の鈍痛
はっきりとした痛みはなくても、どうも背中の方が重い・すっきりしない何かを感じる…といった時は、腎結石だけでなく、「腎臓の調子」と考えて、泌尿器科に相談に行くのは大切です。
血尿
本当に真っ赤になるとかでなければ、なかなか素人が血尿に気付くのは難しい話です。
ただ、いつもより尿の色が異常に濃い、ということが続くようになったら、ひとまず泌尿器科で検査をすることをおススメします。
血尿が出て結石が疑われるときには以下の記事も参考にしてみてください。
疝痛
結石が腎臓から尿管に移動した後、尿管や膀胱で石が詰まると腰から背中にかけて激しい痛みが生じます。
これは刺すような痛みと表現されることが多く、疝痛発作または腎疝痛と言われます。
こうした痛みがあった場合は、すぐに泌尿器科へ向かうようにしてください。
冷や汗、吐き気、肩こり、頭痛、めまい
こうした症状は腎結石でなくてもよくあるものかもしれません。
しかし、これらの症状が腰背部や背部の鈍痛と一緒に起こるようであれば何らかの尿路結石を疑うのも1つです。
腎臓に異常があると身体がむくみやすくなることもあるので、生活スタイルが変わらないのに体調の変化だけが著しい場合には一度きちんと検診を受けることが大切です。
腎結石の検査ではどんなことをするの?
自覚症状があったとしても、病院に行くことが好きと言う人は多くないので、「病院で診てもらう」というところまでなかなか腰が重いかもしれません。
そこで、腎結石を疑う場合に、病院ではどんな検査をするのかについてご紹介しておきます。
まずは身体所見と自覚症状で判断
腎結石など、何らかの結石を疑って病院に行くと、先ずは患者の「痛み」でおおよその予想をつけます。
そして、肉眼的血尿や顕微鏡的血尿の判断をもって、結石の疑いが濃厚であると診断されます。
しかしこの時点ではまだ「どこの部分にどの程度の」結石があるかわからないので、画像検査を加えて、尿路への影響を見ていくことになります。
画像検査の種類
腎結石や尿管結石については、単純X線写真で確認が可能です。この検査のことをKUB=腎尿管膀胱撮影と言います。
ただ、この検査であると、大きさ2mm以下の結石や、X腺が透過しやすい尿酸結石の場合、描出されにくくなるので、全ての結石についてこの検査で分かるとは言えません。
さらに、腸管内のガス像が多くなると、結石を確認することはかなり難しくなります。
超音波検査(エコー)
拡張した腎盂や尿管の確認をすることで、結石がどの程度尿の流れを閉塞しているか知る方法です。
この検査では、尿の流れの他、尿管に連続している結石について判断をすることができます。
腎結石については、腎臓内の小結石の判断も可能になるので、腎結石には有効な検査方法です。
排泄性腎盂尿管撮影(IVP)
KUBで確認しにくい結石がある場合に有効な撮影方法です。
結石の尿の流れに対する影響についても様々な情報を得ることができます。
腎臓については、水腎症の程度や、結石が近くにある尿管の状態も確認できるのでとても「使える」検査となります。
CT検査
小さな腎結石の確認ができるほか、腎結石によって腎杯や腎実質がどのように変化しているかも見ることができるので、X線陰性結石の診断にも有用な検査方法になります。
単純なスキャンでこうした多くの情報が得られるので、近年、多用されている検査方法です。
患者の負担が少ないにも関わらず、多くの情報が得られるので、医師側にも患者側にも良い検査方法と言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?結石というのは本当に嫌な病気ですが、例えば青汁など食生活の改善で予防をすることも可能です。
近年人気の青汁であればすっきりフルーツ青汁のような飲みやすい青汁などを活用するのも一つの手です。
また、毎日手軽に済ませたいという方はサプリメントで対策を行っていくのが楽チンです。
薬と違って副作用もないため、長く続けていくことができます。一度手に取ってみてくださいね。